図解雑学 殺人犯罪学

殺人犯罪学 (図解雑学)
影山 任佐
ナツメ社
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第1章 統計から見る殺人の実態
第2章 現代日本における殺人の特徴
第3章 殺人をめぐるさまざまな研究
第4章 大量殺人・暗殺・テロ
第5章 精神障害と殺人
第6章 殺人事件のケーススタディ

以下、感想とか考察とかメモの垂れ流し。

<第1章>
殺人の定義、分類からはじまって
日本と諸外国の比較、年代による件数の推移、
日本国内での比較、性別、年齢、発生時刻、場所、
殺人対象とその動機、計画性と手段などがデータと共に簡単に説明されている。


まぁ、特に感想はなし。


<第2章>
日本においては、殺人事件は減っている。
そして、青少年の殺人は急激に減っており、逆に老人による殺人は増加している。
この間どこかのスレで
"若者の殺人離れ、キレる高齢者"
という言い回しを見かけたが、まさにその通りでありマスコミの報道とは真逆の現実がある。


若者の犯罪の質はわかりやすい典型的なものから、
個人的なこの本で言う所の「自己確認型」犯罪が目立つようになってきた。
若者の犯罪が凶悪化している「ように」見えるのはそれが原因であろう。
理解しがたい動機は、理解出来ない人間にとって大きな恐怖なのである。


一方、「子殺し」および虐待の件数は報道の印象と同様に近年増えているようだ。
しかしまぁ原因は明らかだろう。
・「親の親」世代が親を親として教育できなかった
・若者の所得では子育てなど不可能
そんな所であろう。


大卒の人間を雇いたければ、最低でもそいつが子供を産んで大学にやれるだけの給料を与えなければ、その国に未来はない。
今がまさにその状況であり、老人が金も権力も持ったまま生きていては少子化も当然である。


次に、自殺。自殺大国日本。
切腹曽根崎心中など、もともと自殺大好きな国民性に
社会不安が直撃し、すがりつく神も仏もいなければ
死ぬという究極の現実逃避が選択肢にあがってもさほど不思議ではない。


<第3章>
・大都市のほうが重大犯罪の発生率が低いらしい。
まぁ田舎の方が足が付きやすいからやりにくいってのが大きいんじゃなかろうか。


・暴力犯罪は暖かい季節や地域、財産犯罪は寒い季節や地域に多いらしい。
なんでだろう。
服装的に夏のほうが暴れやすく、
冬のほうが金欠が死に直結するし、窓閉めきってるから外部からばれにくいからか?
たぶんそんな感じだろう。


・宗教と犯罪の関係に関するデータは少ないらしい。
そりゃ特定の宗教はめっちゃ人殺すとか言い出したらえらいことになるわなw
俺の個人的意見では、異教徒に関して不寛容な宗教はダメだ。


・ホワイトカラー犯罪は大罪である、とのこと。
民主主義を名乗る国で、民主主義を揺るがすような犯罪を軽く見ちゃいかんよね。


被害者学
そんな言葉あったのか。
日本人、特にマスコミは注意すべきやね。


<第4章>
本の内容とは関係ないしあくまで俺の意見だが、
暗殺やテロはされる方に問題がある時も多いだろ。
虐げられたマイノリティによるピンポイントでの犯行と
無差別テロやら、平和とか奴隷解放を唱える人間の暗殺を
同じ言葉でくくるのはどうも気に入らない。


どーでもいいけど政治家が「暗殺されるかもしれない」っていう緊張感のない国はダメね。
そんなもん腐敗するに決まってんじゃねーかw


<第5章>
キチガイ無罪の法律がある限り差別は絶対なくならないというか、それは単なる区別よね。
恐怖>>>>付き合うメリット じゃどうにもならんわ。
加害者の責任能力なんて被害者には1ミリも関係ないし
責任能力のない人間の殺人と、酔っ払い運転で人轢くのと何の違いがあるのか。
能力が制限されていたら行動が制限されるというのは健常者でも至極当然のこと。
免許のない人間がトラック運転するのは誰にとっても不幸なのと同じ。


<第6章>
ケーススタディってことでおもしろい事件とそのデータがいっぱい。


〜まとめ〜
わりとおもしろかった。